食のリスク学―氾濫する「安全・安心」をよみとく視点 |中西 準子
食のリスク学―氾濫する「安全・安心」をよみとく視点
中西 準子
日本評論社 刊
発売日 2010-01-09
リスク分析の理解を深めたい 2010-01-24
環境リスク学の第一人者である中西準子氏の本である。今回は、食の問題に焦点を絞っている。リスク分析の理解を深めるために、多くの食関係者に読んでほしい本である。
リスク=悪さ加減×起きる確率、である。人は誰でも様々なリスクにお金のかけ方などを配慮して生活している。しかし、妥当性を大きく欠くのが食の問題の数々である。
例えば、低リスクのBSEに過大に反応したり、影響がありそうなメチル水銀におかしな対応をする。リスクを評価するのが食品安全委員会の役割であるが、評価の一部を中西氏は批判する。また、リスクの評価と管理を分離することは適切でないともいう。考えさせられる指摘である。
本書は、東大大学院の講演、高橋久仁子氏との対談、松永和紀氏の聞きとり等からなっている。構成は異なるが、中西氏の主張をリスク論から一貫して読める。
カバーのデザインはキャベツらしい。色使いがスマートさに欠け好感が持てない。内容がよいのに残念である。
中西 準子
日本評論社 刊
発売日 2010-01-09
リスク分析の理解を深めたい 2010-01-24
環境リスク学の第一人者である中西準子氏の本である。今回は、食の問題に焦点を絞っている。リスク分析の理解を深めるために、多くの食関係者に読んでほしい本である。
リスク=悪さ加減×起きる確率、である。人は誰でも様々なリスクにお金のかけ方などを配慮して生活している。しかし、妥当性を大きく欠くのが食の問題の数々である。
例えば、低リスクのBSEに過大に反応したり、影響がありそうなメチル水銀におかしな対応をする。リスクを評価するのが食品安全委員会の役割であるが、評価の一部を中西氏は批判する。また、リスクの評価と管理を分離することは適切でないともいう。考えさせられる指摘である。
本書は、東大大学院の講演、高橋久仁子氏との対談、松永和紀氏の聞きとり等からなっている。構成は異なるが、中西氏の主張をリスク論から一貫して読める。
カバーのデザインはキャベツらしい。色使いがスマートさに欠け好感が持てない。内容がよいのに残念である。